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新規獲得とマネタイズ、幅広い経験から語るcomicoのマーケティングとその醍醐味

by 浜野 美穂子氏 | 1月 24, 2022

浜野氏のキャリアとバックグランドについて

浜野美穂子氏は、NHN comico株式会社の事業管理本部に所属しています。コミックアプリcomicoのサービスがスタートした際にはマーケティングを担当し、現在もマーケティングや広告事業に携わっています。マーケティングは通算12年ほど担当していますが、環境の変化にあわせて学ぶ姿勢を忘れないことを意識されています。

浜野氏のインタビュー記事については、こちらをご覧ください。

comicoについて

comicoは2013年10月よりサービスを開始。韓国発祥のウェブトゥーンと言われる「カラー」「縦スクロール」型のUIを日本でいち早く導入しました。多岐にわたるオリジナルマンガと外部IP作品を定期掲載しており、アプリダウンロード数は世界累計3,500万を突破しています。

2020年には、comicoのグローバル版POCKET COMICSを米国・カナダ・シンガポールを始めとする世界各地でリリースしており、開発・運営・広告のマネタイズを日本のチームで行なっています。

1. 新規獲得とマネタイズ2つの視点から得られた気づき

新規獲得のマーケティングとアプリの広告マネタイズの両方を経験しましたが、マネタイズの仕事をするようになって社外の方との付き合いが増えたと感じます。 出稿の仕事をしていた時は、広告代理店の方と1対1の関係が強かったですが、マネタイズ側では複数のパートナー様と情報交換をするようになりました。

comicoの広告マネタイズを始めた時も、「動画リワードとは何か」「どこに置くのがいいのか」など色々な事業者様からマネタイズ手法についてのコンサルに近いことをしてもらいながらすすめました。 他のコミックサービスなど同業他社さまとのつながりもあります。
例えばiOS14.5の影響についてなど情報交換をすることもあり、そういったつながりを多く持てるのはマネタイズ側の面白いところだと感じています。

2. 急速な変化の中での手探りでの答え探し

WEBプロモーションは変化が激しいので担当を離れると第一線にいる方についていくのにも苦労することが多いです。WEBプロモーションの出稿については数年ブランクがあって戻ってきたのですが、その間にだいぶ世界観が変わっているのを感じました。

一方で、最近WEBプロモーションの領域に戻ってきてコミックアプリの出稿メニューは固定化が進んでいる印象をうけています。在庫が多い一部のアドネットワークで最適化を進める方が効率的というのはあるものの、課題感もあります。

WEBプロモーションに関しては、PCやガラケーなどのデバイスを経験しましたが、その中でもアプリの初期のマーケティングは印象に残っています。
アプリのWEBプロモーションを始めた当初は、今のような計測ツールもなく、広告の表示回数やクリックしか取れない状況で、Googleで検索しても答えが見つかりませんでした。そのような定石もなく、何も前例がないところからみんなで手探りで答えを探したのはいい経験でした。

3. コミックの作品とも連携した広告企画

タイアップ広告などで、コミックの作品創りに関われたことも非常に大きなやりがいがありました。マンガタイアップの広告案件で、商材をテーマにした1話完結のストーリーを作ろうという企画がありました。 その際に広告商材をただ説明するだけではなく、読者の方が楽しめるようなマンガになるよう自分であらすじを考え、作家さんと相談してマンガの制作を行いました。

もともと小さい頃から少女漫画が好きだったこともあり、読者の方がキュンとするポイントや興味を持ってもらえるストーリーを考えるのはとてもやりがいがありました。「広告なのにおもしろい」「広告だとは思ってなかった」といった読者の方からのSNSでの反響をダイレクトに受け取れたことがとても嬉しかったです。

4. チームの垣根を超えた開発陣との協力体制

マネタイズ部分を担当しているので、開発者のすぐ隣で率直な意見を出し合いながらアプリのサービスに関わる仕事も行なっています。弊社の開発チームは、スピード感が早く新しい施策や提案に対して前向きな方が多いです。

また、開発をしているだけでなく「こういう広告がいいのでは」という活発な意見交換もできるのもすごく良いと思っています。 直近のリニューアルでは、レンタル券を消費する際の動画リワードを廃止しました。もちろんマネタイズに影響しますが、ユーザビリティを優先した上での判断です。

まとめ

マーケティング、マネタイズの両方の役割を担う中で、多くの人と仕事をする機会があります。事業側の人は自分がやりたいことがあったとしても、デザインや開発はできないのでいかに社内のメンバーに協力してもらい企画や施策を形にしていくかが重要だと思います。 そのためにも、施策の効果などは共有して、うまくいったことは讃えあうようにしています。

特にアプリプロモーションまわりに関しては大型のアップデートや変更などが多く変化が激しいので、同じ視点で情報共有することや、課題を相談できる人との繋がりは大切にしたいと考えています。